白い歯っていいなぁ〜〜

お友達のお家に遊びに行くことになり、途中でおみあげ・・と気がつきました。07011909.IMGP1721.JPG

え〜っと何にしようかしら・・・と思うと、無性におせんべい・・と思い始めました。
おせんべい、それにしましょう・・そして・・え?もう一つ。
お酒、それも日本酒・・・
あら、おかしいわ・・・これって。

それでしょう油せんべいだけを買ってお友達のお家へ。

お家にはお友達とお母さんがいました。
そしておみやげを渡しました。

あれ、ここのお家・・おじいさんの気配がする。
様子が変(?)になっている私をみてお友達が気がつきました。
「どうしたの?」と。
「あ・・・あのね、おじいさんここにいたの?それも・・・めっちゃ歯の綺麗な・・・」と聞くと
「わ〜さすが〜、お母さん、凄いでしょ?」と言いました。

聞けばお父さんのお父さん、つまりおじいちゃんの介護を2年ここでされたそうです。

おじいちゃんはとっても働き者で土地も持っていました。
仕事を引退するとき、
「これで俺も自由に遊ぶぞ〜」と言ったそうです。
おばあちゃんを早くに亡くし、そしてずっと一人。
定年を過ぎても働き、70まで頑張るといってきた人でした。

「おじいちゃん、土地売って、そのお金で入れ歯を辞めて、インプラントにしたら?それに歯が綺麗だと女性にもてるよ」と言われ、土地のお金でインプラントへ。

「せんべいがまた美味しく食べられる」と言ったそうです。

「え?せんべい?」
「そう、しょう油せんべい」
「あ・・・・・それで」と理解できました。
そして
「ねぇ、お酒、日本酒も好きでしょ?」
「そうそう」
あ・・やっぱり・・・・

インプラントに変えて、せんべいも食べれて、女性とカラオケで大いに歌い、ある年、肺炎で入院、そして体が弱り・・介護へ。
時々やっと歩ける程度になり、息子さんのお嫁さん、そう、このお家で最後の日を迎えました。

「おじいちゃんからお話がありますが、お母さん聞きますか?」
「はい、もちろん」とお母さん。

「あのですね・・・おじいちゃんは・・・・」

○○子さん、良く最後までわしの面倒をみてくれた。
あんたの自由をうばって申し訳ない。
下(しも)の世話などさせてしまって申し訳ない。
最後にこのうちで死ねてよかった。
うれしかった、幸せだった。

あのな、お願いが・・・お酒、わしの好きだった酒時々でいいから欲しいから頼む、・・・・そしてこの人(私)にあとは聞いてくれ)

続けて私が見えている風景を泣いているお母さんにお話しました。

「あの・・タンスにノートがあるような・・」
「あ・・あります。おじいちゃんの書いたノート」
「それ、お寺に収めてほしいそうです」
「え?」
「恥ずかしいんですって、読まれるの」
「あ・・・・・・・・女の人の名前があるから」

みんなで不自然なテレ笑い・・・・。

一人の男の人生をつずったノートです。
もちろん女性のことも・・当たり前ですもんね。

愛が一人の男を支えていました。
早くに奥さんを亡くして・・そして子供のために一人身だったのです。

白い歯になってダンディになり、自分に自信もつきました。
そしてまた愛を求めていたのです。

お酒を飲みながら、硬いしょう油せんべいを食べて・・・
また明日のために働く一人の男の人生でした。


それから数日後、生徒さんがこられて
「先生、おみあげです」と渡してくれたものをみて
「あら、お返しがきたわ」と思いました。

しょう油せんべい。

「これ、旅行先の名物です」。

おじいちゃん、ありがとうございました。
私もしょう油せんべいがいくつになっても食べられるように歯を磨きます。
あ・・もちろん男性にももてたいし・・・(フフフ)。

 
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